自粛の最中ですが、日本語の話。

コロナウイルスで世界が行動自粛の中、呑気な投稿を…と思われるかもしれませんが、大事な話です。日本語の話です。


先日、子どもの予防接種に行ってきました。

行っていいものか迷いましたが、これはこれで罹ったら大変なものばかりだから出来る限り受けてねとの保健相談所のお話で。ちょうどお世話になっているところは病院ではなく保育所併設の産後ケア施設で、予約で来る予防接種の親子しかいない空間だったので多少は安心かなと、いざ行ってみたら、月齢上がったら受けられないのもあるんだから躊躇せずに来てください!と先生に叱られました。。。


さて、話は別なのですが、 今日私と同じ時間帯に、おそらくフィリピンの方と思われるお母さんと赤ちゃんがいました。 赤ちゃんを待合スペースに寝かせて、お母さんが受付で問診票を提出すると、受付の助産師さんに「じゃあオムツ一枚で待っててください」と言われました(これは一連の流れで全員に同じように伝える案内です)。 するとお母さんはバッグの中からオムツを一枚出して、受付に渡そうとしました。


あまり日本語がわからなかったのですね。


「ちがうちがう、えっと、オムツね、オムツ一枚で…」とオムツのジェスチャーで再度説明され、「あぁ、OK」と小さく言ってお母さんは赤ちゃんのところへ戻っていったのですが、明らかに頭には「?」が3つくらい並んでいました。 私は自分の子どもの計測中でしたが、職業病でとっさに近寄って、「赤ちゃん、服を脱いで、待っててくださいね」と伝えたところ、うまく伝わったようでお母さんは「ああ!(なるほど)」とニコっとしてくれました。


妊婦のときから、健診にいくと外国人のお母さんやご夫婦がいない日は無かったのですが、以前にも、一人で来ていたネパールの方っぽいお母さんが別階の診察室に案内される際、「今日はお連れ様は?」と聞かれて分からず、「えっと、お連れ様、えーっと何て言ったらいいのかしら…、お連れ様はいますか?」と、伝える側がなんと言っていいか困っている姿を見たことがありました。 この場合、「今日は、一人で来ましたか?」とか「今日は、家族と一緒に来ましたか?」とかできっと伝わったんじゃないかと思います。


普通に(とくに丁寧な言い回しの)日本語を使っていると、けっこう簡単な言い回しが出てこなかったりするものです。


「オムツ一枚で」という表現は、「パンツ一丁」とかの言い回しとその状態を知っている日本人にとってはごく普通の表現なのですが、実のところ、裸にオムツだけをつけているという結果の状態からかなり言葉を削り落とした省略言葉で、それに至る必要動作や他の情報を(あえて)伝えないかなりハイレベルの表現だよな、、とあらためて思った次第です。 「オムツ一枚」って、そりゃ確かにその単語だけ聞き取ったら、オムツ一枚を準備したお母さんの行動はとっても理解できます。



先に書いたように、妊婦健診で外国人の方を見ない日が無いというのはおそらく都内であればどこも同じような感じなのだと思います。 コロナの情報で埋め尽くされすっかり他の情報がどこかへ消えてしまっていますが、こんなときだからこそ「言葉の困難」に直面する場面が増えているものと思います。 更に、直接会話をしたりして助けるということも憚られるいまの状況ではあるのですが、日本国内において日本語ネイティブという完全優位な立場であることをいま一度理解して、何か出来ることがないか、周囲を見渡してみたいと思います。

(ここ数年少し盛り上がり始めてた「やさしい日本語」、がんばれ!!がんばろう!)


そして、この後はおとなしく、出来る限り家にいます。




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